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【印刷会社とネット印刷の違い】メリット・デメリットを比較!向いている印刷物は?

印刷物の作成を検討する際、印刷会社とネット印刷、どちらに依頼すべきか迷うことはありませんか?どちらも印刷物の製造を請け負いますが、サービス内容や得意とする領域には大きな違いがあります。
この記事では、印刷会社とネット印刷、それぞれのメリット・デメリットを徹底的に比較し、どのようなケースでどちらを選ぶべきかご紹介します。(本記事では、便宜上「印刷会社」「ネット印刷」として比較を行いますが、各社のサービス内容は多岐にわたります。あくまで一般的な傾向として捉え、ご自身のニーズに合わせて最適な選択をするための一助となれば幸いです。)

印刷会社とネット印刷の比較表

印刷会社ネット印刷(印刷通販)
コスト △ 高め 〇 安め(納期によって変動する場合有)
納期 △ 比較的長め 〇 早め
手軽さ △ 担当者との打ち合わせがある 〇 オンライン完結で手軽
注文の受付時間 △ 営業時間内 〇 24時間体制
データ制作 〇 データ制作・修正に対応 × 原則不可(修正有償)
サポート体制 〇 専任担当者の伴走サポート △ メール・チャット中心で限定的
仕様や色の確認 〇 可 × 原則不可
特殊加工 〇 幅広く対応 △ 限定的
提供の本質 専門家主導の目的達成支援高品質な印刷物の提供 利用者主導の印刷作業の提供

比較表を踏まえ、次章からはそれぞれのメリット・デメリットをさらに詳しく見ていきましょう。

印刷会社とは

印刷会社は、印刷物の企画やデザインから、製造や加工、納品までを請け負う企業です。
一つの案件に対して一人以上の担当者がつき、印刷物づくりを伴走サポートします。

印刷会社のメリット

・最適な提案

経験豊富な担当者が、お客様の課題や要望を丁寧にヒアリングし、最適な用紙、印刷・加工方法などを提案します。「何を作りたいかは決まっているけれど、どうすれば効果的なのか分からない」といった場合に、プロの視点からアドバイスを受けることができます。

提案.png

・豊富な事例と商材

ネット印刷と比較して、豊富な事例と商材を持っている場合が多いです。依頼された印刷物に加えて、お客様に最適な商材を見極めて提案することができます。

・特殊印刷・加工に対応

ネット印刷では難しい、特殊な印刷方法やインク、複雑な加工、製本方法など、高度な技術や設備が必要な印刷・加工に対応できる会社が多

・デザインから納品まで一括手配可能
デザイン制作、印刷、製本だけでなく、封入、梱包、発送といった後工程まで一貫して依頼できる場合が多いのが印刷会社です。複数の業者に依頼する手間が省け、効率的に印刷物を制作できます。

印刷会社のデメリット

・コストが高めになる傾向

専門知識を持つ人材による個別サポート、丁寧な打ち合わせ、品質管理体制の維持には、それ相応のコストがかかります。そのため、ネット印刷と比較すると費用は高くなる傾向があります。

・納期が比較的長くなる場合がある

企画段階からの綿密な打ち合わせ、デザインの作り込み、複数回の校正など、品質を重視するプロセスを経るため、特に複雑な案件や高品質を求める場合には、ネット印刷のような短納期での対応が難しいことがあります。

・発注の手間がかかる場合がある

オンラインだけで完結することは少なく、担当者とのメール、電話、場合によっては対面での打ち合わせが必要となることがあります。細かなニュアンスの伝達や、より深い要望のヒアリングには有効ですが、手軽さを重視する場合には負担に感じる可能性があります。

ネット印刷とは

ネット印刷とは、オンラインで印刷物を注文・入稿し、配送してもらうサービスのことです。
印刷会社と異なり、データ作成までは発注者が行う場合がほとんどで、データの入稿から発注までのプロセスがオンラインで完結します。

ネット印刷のメリット

・低コスト

Webサイトを通じて自動的に見積もりや注文が行われるため、営業担当者や受付の人件費、店舗運営費などが抑えられています。また、「ギャンギング印刷」という方法を使用し、複数の顧客の印刷物をまとめて印刷することで、低価格でのサービス提供を可能にしています。

ギャンギング印刷.png

・手軽さと利便性

24時間いつでもオンラインで注文でき、自宅やオフィスにいながら簡単に印刷物を手配できます。ウェブサイト上で料金体系や納期が明確に提示されているため、事前にコストやスケジュールを把握しやすいのも利点です。

・スピーディーな納品

多くのネット印刷サービスでは、短納期を売りにしています。データ入稿から印刷、発送までの工程が効率化されており、急ぎで印刷物が必要な場合に非常に便利です。当日・翌日発送といったオプションを提供している場合もあります。

ネット印刷のデメリット

・仕様を自分で判断する必要がある

実物を見たり触ったりすることができないため、用紙の種類や質感、厚み、印刷の色味などを画面上の情報だけで判断する必要があります。色の再現方式がモニター画面(RGB)、印刷物(CMYK)では異なるため、印刷に関する知識がない場合、仕上がった印刷物が画面で見たイメージと異なる可能性があります。

用紙.色.png

・色校正の課題

厳密な色校正は基本的に行われないため、モニターで確認していた色と実際の印刷物の色味が異なることがあります。特に、企業ロゴやブランドカラー、商品画像など、正確な色再現が求められる印刷物には不向きです。再注文した場合でも、前回と全く同じ色で仕上がるとは限りません

・データ作成が必要

印刷に適した形式でデータを自分で作成し、入稿する必要があります。データ不備があった場合の修正も基本的に自分で行う必要があり、手間や知識が求められます。データ修正サービスを提供している場合もありますが、有料となることが多いです。

データ不備.png

・対面でのサポートが難しい

問い合わせはメールやチャットが中心となり、複雑な要望やニュアンスを伝えるのが難しい場合があります。仕様変更やトラブル発生時の柔軟な対応も期待できません。「相談しながら一緒に作り上げたい」「手厚いサポートを受けたい」というニーズには応えにくいでしょう。

・画一的な仕上がりになりがち

用紙、インク、加工などの選択肢は限られており、オリジナリティの高い凝った印刷物や、課題解決に繋がるような提案は期待できません。

印刷会社とネット印刷を身近なものに例えると...

印刷会社とネット印刷を身近なものに例えると、印刷会社は「オーダーメイドの洋服店」、ネット印刷は「ファストファッションブランド」と言えるでしょう。

印刷会社ネット印刷.png

印刷会社が、お客様一人ひとりの要望をじっくりと聞き、最適な素材やデザインを提案してくれる点は、オーダーメイドの洋服店でスタイリストが丁寧に相談に乗り、専門的な知識と熟練の技術で実現するのと似ています。
また、既製品であるファストファッションの商品に比べて、オーダーメイドの洋服が高価なように、印刷会社への依頼はネット印刷よりもコストがかかる傾向があります。

一方ネット印刷は「ファストファッションブランド」に例えることができます。自分の都合の良い時間に注文できる点や、大量生産や効率化によって低価格を実現している点は、ファストファッションブランドの商品がお手頃な価格で手に入るのに似ています。
また、基本的に用意された選択肢の中から選ぶ形式である点は、ファストファッションブランドの商品がある程度決まったラインナップであることに似ています。

印刷会社とネット印刷、どっちを選ぶ?

こんな印刷物には印刷会社がおすすめ

・企業の顔となる会社案内、IR資料、重要なプレゼンテーション資料など、
 品質と信頼性が求められる対外的な重要な資料
色や質感、デザインにこだわりたい印刷物
・特殊な加工や印刷で、オリジナリティを出したい印刷物
・何を作りたいか具体的に決まっていない、効果的な見せ方についてアドバイスが欲しい場合
・複数の工程をまとめて依頼したい場合

こんな印刷物にはネット印刷がおすすめ

・品質よりもコストを重視したい印刷物
・仕様が明確で少部数の印刷物
急ぎで印刷したい場合
データを自分で作れる場合
標準的な仕様でOKな場合

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