\ 研究ノート / 突然CSR担当者に任命されたら?
ある日突然、「CSR担当になったから、環境対策よろしく!」なんて言われたら、どうしますか?
環境問題は今や避けて通れないテーマ。企業の取り組みが問われる場面も増えてきました。
環境問題が注目される中、企業の環境対応はもはや避けて通れない課題となっています。
経済産業省の報告(※出典:経済産業省「サプライチェーン全体でのカーボンニュートラルに向けたカーボンフットプリントを巡る動向」(令和5年9⽉))によると、サプライチェーン全体でのカーボンニュートラルを目指す企業が増えており、取引先から脱炭素化の方針への準拠を求められるケースが増加しています。こうした環境への意識の高まりにより、企業にCSR部署を新設する動きも増えています。
でも、いきなり「環境対策を!」と言われても、何から手をつければいいのか......。そんな風に戸惑う人も多いはず。
これから環境対応に取り組もうと検討している人でも、いくつかのステップを踏めば、着実に成果を上げることができます。
この記事では、そんな時に役立つ取り組みの進め方を具体的にご紹介していきます。
まずは環境の基本を知る
まずは「環境のこと、何も知らない!」という状態から抜け出すのが大事。
でも、いきなり難しいことをやろうとしなくても大丈夫です。まずは以下のキーワードを理解しましょう。
- ●CO2削減:企業活動で排出される温室効果ガスの削減
- ●エネルギー効率:省エネ設備の導入や運用効率の向上
- ●廃棄物削減・リサイクル:ゴミの削減と再利用活動
- ●サステナビリティ:持続可能な社会を目指す全般的な取り組み
信頼性の高い書籍やウェブサイトを活用し、これらの基本的な概念について学びましょう。例えば、以下のようなウェブサイトが参考になります。
これらの情報源には、具体的なCO2削減事例や省エネ技術の導入プロセス、エネルギー効率改善の成功事例などが詳述されています。特に実務に役立つヒントを得るために、定期的に更新される情報を確認すると良いでしょう。
いまの会社の状況をチェック
次に、自社の環境対応の現状を正確に把握しましょう。以下のポイントを確認することが役立ちます。
- ●エネルギー使用状況:
- オフィスや工場での電力やガスの使用量、省エネ設備の導入状況
- ●廃棄物の管理:
- 分別やリサイクルが行われているか
- ●環境配慮型商品やサービスの有無:
- 自社製品やサービスが環境に配慮したものかどうか
社員へのヒアリングや内部データの確認を通じて、現状と課題を把握しましょう。問題を正確に理解することで、次に進むべき道筋が明確になります。
他社の成功事例を見てみる
他社の成功事例を調査するのも重要です。特に印刷業界においては、以下のような取り組みが参考になります。
- ●FSC認証紙の利用:適切に管理された森林からの紙の使用
- ●植物性インクの採用:石油由来でない環境配慮型インクの活用
- ●印刷工程の効率化:デジタル技術を活用して廃材ムダな資源を削減
他社の取り組みから、自社に適したアイデアや実践例を見つけることができます。
社内の意識を変えていく
環境対応は担当者だけでなく、社員全員が協力して取り組むべき課題です。社員の意識を高めるために以下のような活動を行いましょう。
- ●環境セミナーを開催して知識を共有
- ●社内報やメールで定期的に情報を発信
- ●部署ごとに環境改善の目標を設定
特に製造業では、全社的な取り組みが不可欠です。
まとめ
環境対策は、いきなり完璧を目指さなくても大丈夫。できることから少しずつ始めることが大切です。
「何から始めればいい?」と思ったら、まずは印刷物を環境対応に変えてみるのも一つの方法。FSC認証紙や環境にやさしい印刷方法植物由来インクなど、すぐに取り入れられる選択肢をご提案できます。
小さな一歩を積み重ねていけば、企業価値の向上や社会的評価にもつながっていくはず。私たちも、そのお手伝いができればと思っています。
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